【海外移住者必見】日本の年金について(国民年金の任意加入・付加保険料)

年金は、企業に勤めている人が入ることができる厚生年金と、そうでない人も入れる国民年金で構成されています。企業に勤めている場合、両方の保険料を給与から天引きされていて、会社が代わりに納めています。

【海外移住すると日本の年金はどうなるか?】

日本での仕事を辞めて海外に移住する人は、これら年金システムから脱退することとなります。しかし、国民年金には、任意で加入し続けることができます。2019年9月現在、国民年金保険料を10年間払った場合、支払った金額に応じて、リタイア後に老齢基礎年金を受け取ることができます。

2019年9月現在の年金システムでは、リタイアするまでに自分が拠出した金額を、およそ10年間で回収できるようになっています。リタイア後、10年以上生きたら、支払った分を回収できた事となります。また、年金は死ぬまでずっと受け取ることができます。なので、長生きリスクの保険として活用できます。

2019年9月現在の任意加入被保険者の保険料は16,410円です。今から40年間払うとしたら、合計で16,410✖️12ヶ月✖️40年=7,876,800円です。10年間で回収する場合を試算すると、年間受給額は787,680円、月額にして65,640円です。

2019年9月現在、40年間保険料を払った人は、年間780,100円、1ヶ月あたり65,008円もらえます。(もらえる年金額は毎年変わります。)

先ほどの試算額(787,680円)と現在の受給額(780,100円)はほぼ同じですね。

では、保険料を払う期間をより短くして試算してみましょう。

30年間払う場合、合計は16,410円✖️12ヶ月✖️30年=5,907,600円。リタイア後の年間受給額は590,760円、月額にして49,230円です。

20年間払う場合、合計は16,410円✖️12ヶ月✖️30年=3,938,400円。リタイア後の年間受給額は393,840円、月額にして32,820円です。

また、オプションとして、付加保険料を払うことができます。

2019年9月現在、付加保険料は月額400円、付加年金額は月額200円です。

リタイア後、毎月200円もらえるということなので、今まで支払った分を2年間で回収することができます。

例えば、40年間支払った場合を試算してみましょう。

支払った保険料総額:400円×12カ月×40年=192,000円

リタイア後に受給できる金額(年間)は、200円×12カ月×40年=96,000円・・・上記の支払った保険料総額(192,000円)の半分ですね。2年受給すればモトを取れます。

なお、保険料は変わります。増加の傾向です。支払う合計額は、試算したものより多くなります。また、今後、リタイアする年齢(年金を受給できるようになる年齢)も変わるでしょう。

私がこれから行くアメリカでは、Social Securityと401kという年金システムがあります。アメリカの年金保険料を払いながら日本の国民年金保険料も払うとなると、かなりの負担です。 可能であれば、日本の国民年金保険料も払い続けたいですが、どうでしょうか。

年金システムは変わるので、定期的にチェックが必要です。また、海外でリタイアする場合、リタイア時の為替により、現地通貨での受取額は変わります。 リスクを把握してうまくヘッジしたいですが、 将来どうなるか分からないので難しいですね。

【私のケース・任意加入の手続き】

私は貯金が多少あったので、任意加入手続きをして、取りあえず2年間分前納する手続きをしました。2年間分前納すると、保険料が少し安くなります。(※転出届を出して非居住者になると、任意加入はできません。任意加入する場合、転出届を出す前に手続きをしましょう。)

市役所で任意加入の申込書を書きます。振込とクレジットカード払いを選択できます。私はポイントを貯めたいのでクレジットカード払いにしました。※引き落とし口座を忘れないように、口座に十分な残高があるよう、気をつけましょう。

【まとめ】

  • 海外移住予定のある方は、転出届を出す前に国民年金に任意加入するか決めましょう。国民年金は長生きリスクの保険として活用できます。
  • 任意加入する場合、付加保険料を払うか決めます。転出届を出す前に任意加入の手続きをしましょう。保険料を支払う口座を決め、クレジットカード払いにするとポイントなど稼げてお得。

以上、手探りで調べて得た情報・個人的な解釈です。年金は個人により異なりますし、年金システムも変わりますので、 自分の状況や最新情報について、必ずお住いの近くの年金事務所で確認しましょう。

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